3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「僕、実句さんをお嫁さんにするって言ってたの、覚えてますか?」

 まだニコニコしている大志くん。

 そういえば、いつもそんなことを言ってたかもね。


「そうだったかも。可愛かったなぁ」


 小学生の大志くんを思い出して、微笑ましくなった。


「大志くん~、お冷ちょうだい~」

 向こうでお客さんの呼ぶ声がする。


「思い出してくれるのは嬉しいですけど、僕を過去の産物にしないでくださいねっ」

 そう言うと、「はーい!」と返事をして行ってしまった。


 "過去の産物"って、高校生が使う言葉?

 私は一人で笑ってしまう。




 その後は、マスターともお喋りしたりして、楽しい時間を過ごした。
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