∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
シロのオバアチャンの家は、思ったより神社から遠くなかった。
シロのオバアチャンは、帰らないシロの事を、ひどく心配していた。
だからシロが家に着いたのを見つけるや、家から飛び出して来て、
「ツヨシ!ツヨシ!大丈夫だったかね?
ありゃまぁ〜、ひどい熱だよ!」
と言って、ふらふらとしているシロを両手で抱き止めた。
「ツヨシ?」
僕はここで、シロの本当の名前を知った。