∫hiRo 〜雨の向こうで僕が思うこと〜
 

 川の向こうのオバサンのところにご飯をもらいに行くときは、僕が唯一雨に濡れる時間だった。

僕は雨に濡れるということが、とても疲れることなのだとを知った。

だからヒトは、雨の日に外に出ないのかな?

とはいえ、僕はご飯を食べないわけにはいかなかった。



今日も雨の中、僕は

「エイッ!」

と気合いを入れて、暗くなる前にオバサンのところにご飯をもらいに向かった。


途中、過ぎ行く景色を見る余裕もなく、オバサンの建物を目指す僕。

そして建物に着くなり、遠慮なくご飯を催促する僕。

「ワンワン!ご飯をおくれよー」



 


< 65 / 200 >

この作品をシェア

pagetop