【X'mas】百合色をした薔薇の歯車/GIADOOLⅢ
「医者に止められたんじゃなかったんですか?」
「ドクターがドクターのいうコトを聞く道理がどこにあるのかね?フォッフォッフォ・・・。」
このクソジジイが・・・。
「ご自由に・・・それじゃあ、俺はもう行きますよ。」
こいつといると、胸糞が悪くなってくる。
さっさと自分の部屋に行って、昨日の続きでもしたほうが、何倍もマシだ・・・。
「また、仕事かね?」
当たり前だろう。
他に何をしろというのだ?
「何をしようと、俺の自由でしょ?」
「まぁの・・・だが、若いうちは多少遊んでおくが吉だぞ。後に後悔しないためにの・・・。」
そんな余裕・・・。
「戦争が終わったら考えます。」
「フォッフォッフォッフォ・・・。」
ドクターの笑い声は最後まで胸糞悪いものだった。
もう慣れたとはいえ、やっぱり心の奥底で受け付けない何かがある。
「まったく・・・。」
老人から立ち去り、思わずそんな言葉が出た。