ひめがたり~いばら姫に真紅の薔薇を~
 
そしてあたしを見て。


あたしの首筋に目を落として。


何かを考えるように目を逸らして。


そしてまたあたしを見て。




「やはり――目障りだな」



抑揚のない低い声で。


不愉快そうに目を細めて。


眉根にくっきりと皺を寄せ、怒ったような、些か苦しそうにも思えるような顔をして。



「……お仕置きだ」




そういうが早く――首筋に顔を埋めてきた。



今度は何だ、何の攻撃だ!?


やめろ、やめろ、止まれッッ!!



本能的に暴れるあたしの手を、櫂は簡単に上から押さえ込む。


そして感じるのはちくっとした首の痛み。



!!!!



そして櫂は名残惜しそうにゆっくりと顔を上げ、そしてあたしに艶やかに笑った。



「上書き」



は!?



「浮気は許さない」



はあ!!?



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