ベタな展開でホラー(短編集)
1時間も漕ぐと、彼らの前に陸がハッキリと姿を現した。







蜃気楼を疑っていたAの顔からは安堵がこぼれた。








しかしBの顔は陸に近づくにつれ、険しくなっていく。






「おい、漕ぐのをやめろ」





BがAの手を制した。





「おい、何すんだよ。もうすこし頑張れば助かるんだぞ」





Bは瞳を閉じて、首を横に振った。






「ここに着陸しては駄目だ。引き返そう」






Aは激怒した。




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