レクイエム<鎮魂歌>

昔、兄はよく私と一緒に寝てくれていた。

4歳も歳上の兄、フィオーラはいつも頼りになり、モニカは寝れないとよく兄の部屋に行っていた。

その頃はモニカはわずか4歳だった。

兄は8歳。
なのに、その頃の事を覚えているようだ。

「でも、このごろは―――」

「―――そう言って倒れたのはごく最近だぞ。」

私の言葉を遮り口調をフィオーラは強めた。

その口調に私はたじんだ。

弁解の余地もない。

「ほら、クッションもあるし、俺の膝に頭を乗せてもいいから。」

だから寝ろと言う。

クッションを手渡しながらフィオーラは世話をやく。

「大丈夫なのに……」

兄に聞こえないようにボソッと呟く私。

だが、おとなしくクッションを受け取り、膝の上に置いたそれに腕を回し頭を埋める。

苦しい。

私は心配してほしい訳ではない。

けれどそれを兄にはっきり言うことはできなかった。


< 18 / 32 >

この作品をシェア

pagetop