=寝ても覚めても=【完】



主が去り、仁科に日常が戻ってきた。

だらけていた日々が嘘のように忙しい。



同じ研修医仲間に追い付くためには何倍もやらなくてはならない事があったし、時間はいくらあっても足りなかった。

しかし、それが有難くもあった。





主の退院する朝。

顔を合わせると一人情けなく泣いてしまう気がして、見送りにも出なかった。


その日から戻ることになった研修医たちの詰め所で一人物思いにふけっていると、扉を叩く音がした。


内側から扉を開けたら、立っていたのはあの色っぽい看護婦であった。


『どうしたんですか』

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