4人の嵐
『那子……!』
暫くして現れた永樹さん。
いつも逃げ込む時でさえそんなに息を切らしていないのに、目の前の永樹さんは、髪の毛は乱れ息もあがり、凄くしんどそうで。
『どったの…?』
吐息交じりに私の心配をする。
「……フられちゃいましたー…」
『へ?』
私は、ズルい。
私の心配をしてくれる永樹さんに、簡単に助けを求めるんだ。
しかも泣いて……だなんて。
弱い所を見せて同情を誘ってるようだ。
わざとではないとしてもやってる事は一緒。
でも、それでも………
『竜のボケ……』
優しく手を差しのべてくれるなら、
『…那子には、俺がいる……』
ズルいって分かっていても、甘えてしまうかもしれない。
『俺は那子が好きだよ?』
例えそれが、何かに亀裂を入れる選択肢であっても。