4人の嵐



楽しいんだけど何だかさっきから違和感。

何か忘れているような…。




「……あーっっ!」

『何?どうしたの?』


私のいきなりの叫び声に慌てる一さん。






「確か今って…」




『うん、竜の誕生日会だね』


私の意図して私が思ってたことを代弁してくれる真人さん。







そうだよっ!今は竜さんの誕生日会!

なのに………




「竜さんごめんなさいっ!話が全然関係ない方向に…」



申し訳なさすぎるっ!



『気にしなくていいよ』

『なんで永樹が返事するんだよ』


何故か竜さんに代わって返事をした永樹さんにツッコんで、私のほうをみる竜さん。





『でも永樹の言う通りつ、気にしなくていいよ。
しかも那子ちゃんのことなんだし関係なくなんかないんだし』




笑顔で、しかもすっごい嬉しいことを言ってくれる竜さんに安心する。
私だったらさっきみたいにほったらかしにされてる気になって拗ねちゃうだろうに。

優しいなぁ…。




『ほら、主役がいいって言ってんだから。

はぃ、あーんして』


急な永樹さんからの要求にわけも分からず口を開ける。


と同時に何かいれられた。










「甘い…」


ケーキだ。


『皆で食べよ?』

「…はいっ!」




永樹さんのその一言でまたパーティーが再開された。




< 39 / 232 >

この作品をシェア

pagetop