4人の嵐




「うっひゃー!」


タオルを体にまいて、あたりを見渡す。




閉まる時間ギリギリの今の時間では、貸し切り状態。





とりあえず室内の湯船に浸かって。




暫くしたら頭も、顔も、体も洗って。
いよいよ露天風呂に。





夏なのに、濡れた肌に夜の空気は冷たくて。



お湯の温もりを求めて足を踏み入れる。






「ふぁ〜、気持ち……」



景色も綺麗だし、雰囲気最高!






「って…、ぎゃあ!」



む、むむ虫!!!!!!




「ちょ、ほんと無理!!」




水面にゆらゆらと浮かぶ死骸。
小指の先ほどのハエのでっかい版みたいなの。



……仕方ない。
だって外だし。夏だし。
やっぱ夏は虫さんだって盛んだし。
温泉にだって浸かりたかったんだよ。
溺れちゃったみたいだけど。




「あっちいけ〜〜」


パシャパシャと波をおくり、虫を追いやる。




死骸と言えど、かなり苦手なんです、虫。







いつこっちに流れてくるかと神経を研ぎ澄ますのに疲れて私は仕方なくあがることにした。



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