神隠し
中は確かに薄暗く、そして散らかっていた。

どのぐらい昔の建物かは分からないけど、崩壊していないだけスゴイ。

床も歩いたら踏み抜くこと無い。つまり床板は腐っていないということだ。

…かなり立派な造りなんだろうな。

中に進んでいくけれど、先に行った4人には会わない。

それどころか声や気配すら感じない…。

さすがに2人も気付いたのか、不安そうな顔付きになった。

山の中なだけにケータイは通じず、使えない。

中は薄暗かったけれど、懐中電灯を使えずとも中が見える。

けれど見当たらない。

アタシは2人に、4人を探そうと言い出した。

だけどもしかしたら、どこかに隠れてて、アタシ達を驚かそうとしているのかもしれないと、引きつった顔で言われた。
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