忘却の勇者
脱獄

「鉄血の十三騎士を十人投入!?」


軟禁されてから三日が経った。


ここ最近様子がおかしいエクターに問い詰め続け、やっと聞き出せた回答が信じられないものだった。


アモール帝国の最高戦力を前線に投入。しかも十人も。


国内に残っているのは、司令官であるケイと帝都防衛の最高責任者であるエクター。そして名前こそ明かしてはくれなかったが、バックアップ専門のNO.ⅩⅢの三人だけだという。


十人もの数を投入したということは、対四聖官戦を想定しているのだろう。


本格的に戦争が始まる。


そろそろ自分も、動き出す頃だろう。


「……エクター、僕達が軟禁されてもう三日も経つ。流石にもう我慢の限界なんだ」


机上に置かれた黒刀に手を伸ばす。


三日もなにもせず、三日もエクター以外の人物に会っていない。


このまま何もせず、二カ国の戦争をただ傍観しているのは耐えられなかった。
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