かさの向こうに縁あり
白い襦袢を着て、私は床に就いていた。

じっと天井を見つめたまま、無意識に瞬きだけをする。


傍にはあの男性がいるらしく、視界の端に捉えられる。

私の様子を注意深く見守っているみたいだ。


まるで、病気になって寝込んでいるみたい。

それほど私は、酷い病気にかかっているのかな
……


何も考えられない、この“自分ではない誰か”の中で、私はただそれだけを思った。



『とりあえず暫くは……大丈夫だね』



男性はそう寝たきりの私に言う。


気づけば、体はとても重い。

何の病気だかは分からないけれど、その症状が進行しているというのは間違いない。


それなのに。

彼は「暫くは大丈夫だ」なんて言う。


嘘にも程がある。



きっとこの“誰か”は、そんなに長くない命のはずだ。




私には何となく分かる。


この変なだるさと無気力感。

もはや尋常じゃない……



「……っ!」



そんなことを考えていると、突然、胸の辺りに違和感を感じた。


何かが込み上げてくる。

また、あの感じだ……


無性に咳をしたくなった。


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