かさの向こうに縁あり
闇に紛れて遠くに光る、蝋燭らしき灯に導かれるまま、どこに向かっているのかも分からずに突き進んでいく。

運がいい、いや良すぎることに近くにも遠くにも人影らしきものは見当たらない。


暫くして、あることに気づく。


“遠くに光る蝋燭らしき灯”は、提灯の灯だった。


よく見れば、それは間隔をおいてゆらゆらと2つある。

……ということは、もしかしたら2人の人がそれぞれ提灯を手にしている可能性があるってこと?

しかも何かの両側に立っているような気すらする。


なんか急に逃げられる気がしなくなってきた……


ここで見つかってしまったらどうなるんだろう。

やはり殺される以外に何もないのかな……



ゆっくりと光に近づいていく。

するとやはり人影が2つ、何かの建物の両脇に提灯を掲げて立っている。


何だろう、この建物は……


凝視しながらそう思ったのも束の間、それが何なのか分かった。



ーー門、だ。



そうとなると、両脇に立っている2人は門番だ。


捕まる可能性はさらに高まった。



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