君はガラスの靴を置いていく



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次の日、俺は珍しく早く起きた。外はジリジリと暑くてアスファルトが照りかえっている。


と、その時、家のインターホンがうるさく連打された。


-------------ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。

俺は身支度を済ませて乱暴にドアを開ける。



『うるせぇ、何回も鳴らすな』

そこに立っていたのは増田とまる。
今日は前から約束していた海へ行く日。

増田はナンパする気満々で、金髪にサングラスと相変わらずどこを目指しているのか分からない。



『本来、彼女がいる奴は海に行く資格はないんだからなっ!』と、会って早々うざい増田の説教。



『いや、俺が増田と二人じゃきついし』

『え、丸山。きついってなにそれ。
どうゆう意味?』


そのまんまの意味だろ。いくら優しいまるでも増田の相手は疲れるだろうし。

そんな会話をしながら駅に向かうと、一緒に海に行くもう一人の人物が待っていた。


『あー、みんな遅いよ!』


それはタンクトップにショートパンツ姿の明日香。他の女子も誘ったらしいけど予定が合わなかったらしい。


『みや、久しぶりだね』


明日香の肌はこんがり焼けていて、髪色もまた派手になっていた。そう言えば夏休みに入ってから会ってなかったっけ。

全然久しぶりって感じじゃないけどね。



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