君はガラスの靴を置いていく
TIME OF REPEATEDLY 衝突




『『はぁ?別れた?』』


いつもの昼休み。学校の屋上でまると増田の声が綺麗にハモった。


『確か名前ゆかりちゃんだっけ?早くね?
この前付き合う事になったって言ってたばっかりじゃん』

『そーだっけ?』


増田のテンションとは真逆に俺は至って普通だった。だって今回は俺が突然フラれた側だし。


『なんかメールも電話も面倒でシカトしてたら
「ふざけんな」って言われてそれで終わったよ』


最近は色々忙しかったし携帯もほとんど放置してた。なにしてんのー?とか今日の予定は?とかそんな理由で電話してくるしさ。


『いや、それはお前が悪い。俺だったら家まで行って出てくるまでチャイム鳴らし続けるね』

『いや、こえーよ』


まぁ、確かに今回は俺のやる気がなさすぎた。遊びにいくのも連絡とるのも正直しんどかったし。



『暫く彼女作るのやめてみれば?』


まるが一言、正論を言った。


暫く……ね。

それも有りかもしれない。多分色んな事がマンネリ化してるから退屈なんだ。特定の人を作らないって方法も確かにある気がする。


『そーだ、お前はとりあえず俺が彼女出来るまでは作るな!そして俺に協力しろ』


『いや、増田が彼女出来るの待つ自信ねーわ。
あっという間に高校生活終わりそうじゃん』


『な、なんだとっ!?』



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