君はガラスの靴を置いていく






俺は数分後、最前列にたどり着いたけどほとんど売り切れ状態。

一応、冷やしたぬきは買えたけど後はカツ丼とかカツカレーとか重たいものばかり。

俺は渋々カツ丼を選び、人混みから外れた。


まるは冷やし中華を買えたらしく上機嫌のよう。




『千花、これ』


俺が渡したのは冷やしたぬきの方。

だってカツ丼って千花っぽくないし、この暑い中
女の子にはきつくない?



『宮澤君、ありがとう。あ、これお金』


何も知らない千花は初めての学食にちょっと感動していた。


まぁ、喜んでるしいいか。腹に入っちゃえば全部
一緒だし。その代わり………………。



『一緒にお昼食べようよ』

とか、誘ってみる。連絡先も聞きたいしね。



『え………宮澤君と……?』


なに、俺と二人じゃ嫌なのかな。まぁ、別にいいけど残念ながらまるも居る。



『いつもこいつと屋上で食べてるんだけど来る?』



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