チビ×ヤンキー=?? -学校編--
「だとしても・・・」



柚姫は、本当は別に一年間ここを離れなくても良かった。


いや、離れないで欲しかった。



わざわざ“調べ物”のために、蒼昊にいないだなんて俺は嫌だった。




でも、本当にここを離れたくなかったのは柚姫だったのに・・・・。




「本当は離れたくなかったはずなのに、って言いたいんでしょ?」



「……」



「それなのに、悪いこと言っちゃったって」



「…ゴメン…」



俺はついシュンとなってブランコをゆっくりこいだ。





「謝りすぎじゃない?仮にも、皆の頭がそんぐらいで落ち込んでてどうすんのよ?」




柚姫は笑いながら、早く飲み物を買って帰ろう!とブランコを降りた。






それもそうだなと思い、ブランコを降りた瞬間・・・



いきなり柚姫に抱きつかれた。


もう、それは急に。




「あたしのほうこそ、そんなに落ち込ませちゃってごめん・・・」




俺は何も言わないで黙った。
柚姫の声はいつもの調子と変わらないけど、なんとなく黙ったほうがいい気がした。




「でもね?確かに皆と離れたくなかったけど、やっぱり後悔は全然ないんだ。むしろ、行ってよかったぐらいに思ってる。だけど・・・」



柚姫の顔は見えないけど、声がどんどん小さくなっていくのが分かる。





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