未送信メール
待ってる間も誰も漣の名前を出さなかった


漣もクラスメートだし呼ぶのは当たり前だけど漣は仕事だと思ってたからここに来ることは考えられなかったんだ


「そう?」

「うん…。ただ気まずいだけだから」


どう接していいか分からないんだ


自分から望んだとはいえ一線を越えたことで恥じらう気持ちもあるし漣が言ったあの言葉もどう受け止めたらいいのか分からない


だから私は漣の視界に入らないように離れた所にいることにしたんだ


「そんなに悩んだってたぶん答えは出ないんじゃない?」

「私もそう思う」


いくら悩んだって答えはたぶん出ない


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