天然姫 と 狼王子
「また、会いましたね。誰か探してるんですか?」


私はその人に話しかけてみた。


「あっあぁ、さっきの本屋さんの…。
実は、美玲ちゃんって子のサイン握手会があって、友達が急に用が出来てサイン握手会行けないら、変わりに行ってって頼まれたんだよ…
友達が一人になるからって。
だから、さっき美玲ちゃんの雑誌の所にいたんだ…どんな子かなって。」


もしかして…


「あの…その友達の名前って美衣ですか?」


「えっ……!?」


「ごめんなさい。違いますよね…。実は、友達にドタキャンされちゃって…そうかなって思っただけですから気にしないで下さい。」

ハハッとその男の人は笑った。


「あの、私何か変な事しましたか?」


「いや……もしかして胡桃ちゃん?」


私はコクッと頷いた。


「やっぱり!俺は美衣の友達の俊だよ。まさか君が胡桃ちゃんとは思わなかったよ!」


「本当ですか?私もまさかあなたがそうとは思いませんでした。
良かった。怖い人だったらどうしょうって心配だったんです。」


あれ?俊君の顔が赤くなった様な気が…。



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