恋を、拳と共に

お風呂から戻って、そのまま、またベッドに横になる。



「今度、進藤くんも混ぜて四人で、帰りにどこか寄ってこうよ」

今日帰るときに、千里に声を掛けられたっけ。
どこか寄ってく、って言って、思いつくのは……

あの、たこ焼き屋さん。


前に千里と行ったとこ、おいしかったなぁ。
そう思い出したので、ケータイを取り出し、千里にメールした。

『今度どこか寄るなら、あのたこ焼き屋さんにしない? あかね』

あっという間に返信が来た。
『私も「たこ清」しかないと思ってたー 進藤くんに言っとくね チサト』


あれ、千里が進藤くんに言っといてくれるんだ。
二人とも、いつの間に仲良くなってたんだろう。


たこ焼きのことを考えているうちに眠気がやってきて、
私はそのまま眠りについていた。
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