さくらんぼ〜天と地の絆〜
屋上は気持ちよかった。
ここへはイライラしたときによく来る。
…絵馬ともここへよく来た。
ここで一緒にダンスの練習をした。
「絵馬…。」
そっと呟いてみる。
呟いたって絵馬が戻って来るわけじゃない。
絵馬は死んだ…。
もういない…。
私の大切な友達…。

「お〜こいつか〜。
葉月 リカっつーのは〜」

いきなり声がした。
振り返ってみたが誰もいない。
「おい!!カイト!!本当にやるのかよ!!」
今度はまた別の声がした。
どうやら2人とも男らしい…。
「はっ?!もう取引は成立したんだ!上手くいけば、地位が上がるかもしれねぇんだぞ。」
…この声…上から…?
私はは恐る恐る上を見上げた。
そこには…
「はじめまして。葉月リカさん。」
そこには黒い翼のはえた黒いフード付きマントをかぶった男が一人と、蛇のようなものがしゃべっていた。
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