ノイズ
ただの高校生に過ぎない自分たちと違って、立花は新聞記者だ。


特別なルートからバスの乗客を割り出し、話を聞きに行くのだろう。


突然の親友の死に憤慨し、意気込んで色々調べてはみたものの、未だ収穫はゼロに等しい。


悔しいが、学生の自分たちに出来ることには限界がある。


「何か悔しいけどさ。今は俺たちに出来ることをやるしかないよな」



「そうだね。それしかないよね」



7月に入り、陽射しが日に日に強くなりつつある。


自転車をこぐ可奈の額にうっすらと汗が滲む。


もうすぐ夏休みがやってくる。


それまでにすべて終わって欲しい。


裕美はもういないけれど、せめてみんな笑顔で夏休みを迎えたい。


可奈はそう願わずにはいられなかった。

< 123 / 309 >

この作品をシェア

pagetop