ノイズ
長くてだらだらした坂道を走り続けると、高い塀に囲まれたレンガ造りの大きな建物が見えてきた。


全寮制のミッションスクール聖クレア学園を通り抜け、小さな温泉宿の前を通り過ぎると、廃れた別荘地に入る。


歯が抜けたような空き地ばかりが並んでいる、寂しい場所に有栖川教授の別荘はあった。


そうだ。



すべてはこの場所から始まったのだ。


ここで沢村は教授と共に美佳子を暴力で支配し、その体を生きたまま切り刻んだのだった。


そして。



今また、この忌まわしい土地で新たな宴が行われようとしている。


「よいしょっ、と」



高橋は美咲を抱え上げると、裏口に向かって歩いて行った。


手慣れた様子でドアを開け、‘実験室’と呼ばれる地下室に向かう。

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