ノイズ
「よさないか。物事には順序がある」





もう一人の男がナイフを持った男をたしなめた。




男は露骨に嫌そうに顔をゆがめたが、設置されたムービーカメラに気付いて態度を改めた。




ムービーカメラの横には白衣を着た初老の男が立っている。




「進めてくれたまえ」





「はい。教授」




注射器を持った男は頷くと、女性の右腕に薬剤を投与した。




「ううっ……」





女性の口から呻き声が漏れる。





「わが主よ…どうか彼らをお許し…くださ…い…彼らは…何をしてるか…わからない…の…です……」




意識が朦朧としているにも拘わらず、女性は神に祈りを捧げた。
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