レンタル彼氏


「俺と佳乃のどちらかに他に本命ができたり、…もしくは……」



もしくは…?



「俺と佳乃のどちらかが、本気になってしまったら…ゲームオーバーだな。」






胸がギューッと締め付けられて苦しくなった。



私は何を期待していたかったんだろう…?




自分がどうしたいのか
若草くんに何て言ってほしいのか

わからないまま俯いていると

若草くんは私の頬に触れた。



「まあ今はまだお試し期間なんだし、気楽に考えて。
てゆうか、ごちそうさま。すんげーうまかったよ。」




そう言うと
若草くんは私のおでこにチュッとキスをした。






「ごちそうさまのキス。」




この時私は

彼の何かにときめいて


きっと彼をすごく好きになってしまった。







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