みにくい獣の子
丸めこまれる
「……」
朝起きて寝室を出たら知らない男がソファーで寝ていた。いや、知らないわけじゃない。昨日知り合いにはなったんだ
みにくい獣の子
第3話
何事もなかったかのように、いつもと違う夜はゆっくり廻る時計の針と共に幕を閉じた。今日は日曜日。
あー…掃除しよー
「うーわ、雨かあ」
窓ガラスを打つように濡らす雨。風も強いみたいだ。折角の日曜日だけど…外には出る気が起きないな
明日は学校だし、晴れるといいけど
思いながら掃除機を出し、スイッチを入れる。
ゴォオオオオー
「なっ何何何だあああ!」
「わ、起きた」
「あ…なんだ、そーじきか…」
「なんだと思ったの?」
「チェーンソー」
「…ああ、創造力豊かなんだね」
おはよう。
掃除機の電源をオフって言うと、昨日転がりこんできた青年は、んーっと伸びてタオルケットをソファの背にかけた
「おはようございまうすー」
「よく寝れた?」
「わりと」
「そ。」
カチ
ブオオオオン
再度掃除機のスイッチを入れた。会話がもたない。いやもたせる必要もないんだけど。てゆかどうしよう、この微妙な雰囲気。