空色デイズ



『よし、走って逃げるぞ』


先生……


『あみ空が泣きやむまで、な』

先生、


『高校生なんて所詮中学生に毛が生えた程度ですよ。遊んでやってんですって』


せん、せい……


『俺じゃない!俺は関係ない!俺は悪くない!俺のせいじゃない!援交してるのはこいつなんだ!俺は何にも知らないんだ!』




ああ、ああ、ああ。


偽りの幻影を映すこの目を、いっそえぐり出してしまおうか。


真実を聞き分けられないこの耳を、役立たずだと引きちぎってしまおうか。


未だにあの人を庇うこの口を、不必要だと縫い付けてしまおうか。


あの人を好きだと叫んで止まないこの心臓を、爛れるまで壊してしまおうか。
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