君に届ける最後の手紙
タクシーで移動すること約20分。


アサミの家に着いた。


「さ、アサミちゃんが待ってるよ」


そう言って母がインターフォンを押すと、すぐにドアが開く。


「由ちゃん……」


アサミの母親の目には涙が浮かんでいた。


それは当たり前なのだろうが、その姿を見ると、やはり現実なのだと実感する。


しかし、ここで怯んではいけない。


この先には、更なる現実が待ち受けているのだから……。


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