私こそ光る☆君~グランプリ編~


翌朝。

あの後、結局紫水とのことを遥に白状させられた私は、紫水と同じ場所と唇にその……キスをされた。



「というわけで、コイツは俺様のものだからお前ら手ぇ出すなよ?」


満面の笑みで宣言する遥。


そういえば私、清龍と由依に対してなんのフォローもしてなかった……。


『ごめ……』


「幸せ?」


謝ろうとした私を清龍が遮った。


少し驚きながらも、幸せかと問うその言葉にコクンッと頷く。

すると、清龍は頬を緩めて穏やかに笑った。


「……ならいい」


本当に強くて優しい人。

この人にはもっと相応しい人がいると思う。



「そんなの関係ないもんっ☆」


「奏は確かに遥のものかもしれないけどね。

光の時は手を出してもいいってことだよね?」


「あっ、お前ら……!!」


両脇にくっついてきた由依と紫水。

それを見て怒る遥。


ははは、二人ともすごい屁理屈……。


今日も私、男装アイドル・光はあなたの隣で輝いています。

そして明日は今日よりもっと強く光り輝けますように――。




 完



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