lose faith
紅美は波音とすれ違ったエントランスへと走り出したーーー
同じフロアーに居た社員が悲鳴と物音を聞いて声のした方へと急いだ...
そこには、階段の下を睨む綾名の姿が在ったーーー
紅美は近付いて彼女の視線の先を見ると―――倒れている波音の姿...
『キャーッ!波音ちゃんッ!!』
階段を駆け降り、波音に近づく―――
ショックのあまり呆然と立ち尽くす―――
紅美の少し後に降りてきた社員の一人...デザイン課mgの小川塔弥が...
『石原さん..代わってくれる?』
と言って紅美の肩を支えて波音から離した。
波音の傍に寄ると...
『彼女の名前は?』
『真咲波音..』
小川は波音に向かって名前を呼んだ。
『真咲さん!!聞こえますか!!真咲さん!!真咲波音さん!!』
応答はない...
『石原さん!!』
『はいっ!!』
『至急、救急車の手配と医務室の先生に連絡をお願いします!!』
紅美は頷き階段を駆け上がった...