Iの漂流戦士
殺人、鬼




正義は仕事を終え、高木功が通う“睦八代高校”へと向かっていた


しかし時間はすでに18時


部活でもやってない限り、生徒はとっくに帰宅している時間だった


高木功はもう帰ってしまっただろう…

そう思いながらも、行かずにはいられなかった


暫く車を走らせ、睦八代高校に着くと門の前に人影が


ゆっくりと車を近付けると……そこに居たのは高木功だった


正義にとっては願ってもない光景

正義が車を降りる前に近付いて来たのは高木功の方


正義は運転席に座ったまま、窓を開ける


『高木君どうして……』


『倉木さんから聞きました。星野さんが僕と話したいって』


相変わらず高木功の容姿は真面目そのものだった


第一ボタンまでしっかりと閉め、学校指定のカバンを手に持っている


睦八代高校にとっても成績優秀、頭脳万能の高木功は自慢の生徒だろう


しかし、これから話す正義との会話は誰にも聞かれてはいけない話


高木功は正義の車に乗り込み、二人は近くの八代公園へと向かった





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