Iの漂流戦士
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【オフィスビル26階 屋上】
『そんなに気になるんですか?』
一馬はため息をついた
そのままコンクリートの上に座り、パソコンを開く
『まぁね』
短く返事をする少年は、手すりから殿町の街を眺めていた
それを見た一馬はもう一度ため息をつく
『もうこれっきりにして下さいね?パソコン人に触られるの嫌なんですから』
いつも肌身離さず持っているパソコンは一馬にとって何よりも大切なものだった
『分かってる。ごめんな』
『でも僕には普通の人に見えましたよ。そんなに気になる理由がイマイチ分かりません』
一馬は先程正義にパソコンを貸した少年だ
最もそれは偶然ではなく、この少年に頼まれて渋々実行したのだが
『功さんも気にしてるみたいですし?困るんですよ。掲示板の存在をむやみに教えられちゃうと』
一馬はblood-staned warriorの管理人でその存在を正義に教えたのは高木功だ
一応規定は厳しくやっているつもりで、掲示板の住人になった人はその規定をクリアした人達
年齢や性別、その他諸々を一馬が把握した上でパスワードを教えている
なので勝手にパスワードだけ教えて中に入られるのが一番困る事だった
特に殺人鬼の事を語る為の掲示板は色々な面で危険だ
だからこそ管理人である一馬がしっかりと管理しなくてはいけない