センパイ、頑張って!
勝ったなぁって気がしてうれしくて、

もっともっとも―――――と、大事なことすっかり忘れてた。

中に入ってきた先輩が、

「ぅうわっ!?
マジかわいい!!

深雪ちゃん浴衣めっちゃ似合うね。」

深雪が着てるのは大人っぽい紺色の下地に赤や黄色の金魚が浮いてる浴衣。

なんか夏川先輩が大人っぽいのが好きらしくて、これを選んだんだって。

「ありがとうございます!!

先輩もその服かっこいいですね。」

まぁまぁ、うれしそうな顔しちゃって~。

ほめてもらえてよったね、深雪。
何せ、その浴衣選ぶのに私まで2時間も付き合わされたんだから。

「そんなことねぇよ。
普段着だし。」

お風呂まで入ってキメて来たかいがありましたね。
< 26 / 146 >

この作品をシェア

pagetop