白虎連合Ⅲ





「龍くん」


「はい?」


「そろそろ服離してくれへんかな」


「…うわっ!!!」






殆ど無意識だったのか、胸倉を掴んでいることに気付かなかったみたいで。

焦った顔をしながら離してくれたけど。



龍からの喝もなかなか効くね。







「ほな、そろそろ戻ろっかな」


「はいっ」


「てか龍何で此処まで来たん?」


「走ってきました!!!」


「……………」






二人して川から上がり、制服を軽く絞る。

龍はそこまで濡れてないしいいけど。

うちずぶ濡れやし。



なんか英寿くんに海に落とされたん思い出すわ。



てか走ってきたとか、犬丸出しやん。






「ほな紫織、うちの後ろ乗り」


「うんっ」


「えっ?!俺は?!」


「龍は紫織が乗ってきた原付」


「原付…」






帰ったら英寿くんと雄大くんに一応謝ろ。

空気壊したしね。






寿は…まぁ場面で。








.
< 190 / 358 >

この作品をシェア

pagetop