「あなたのライバル派遣します!」
 男は、小型モニターに映し出された一文を確認すると、持っていたボストンバッグから小型ノートパソコンを取り出すとパチパチとはじき出した。その背後に、轟が立つ。

「どうだ、明日までには間に合いそうか?」

「そうっすね。とりあえず、まず第一段階はそれほど能力差を出してはいけないっすからね。最初が肝心ということで少し手間ではありますが、徹夜すればどうにかなりそうっす」

「冠さん、さっすがですねー。僕はもう眠くて仕方ないですよー」

 小男が、もうすぐにでも寝られるという感じで目をこすりながら二人の元へと近づいてきた。

「英。お前は、いつだってそうだろうが」と、冠に軽く頭をはたかれながらも、締りのない顔で笑っていた英は、次の瞬間には立ったまま鼾をかき始めた。

 轟と冠は、慣れているのか仕方がないなという感じで軽く目を合わせて肩を竦めると、英をそのままの状態にして自分たちの作業へと戻っていった。
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