CAPTORS
希螺は、その戦いに見とれていた

「……すごい」

「……っ!」

あまりに戦いにのめり込んでいたせいだったのかもしれない。

レフィの呼び止めようとする声が聞こえなかったのも、目の前まで元種が迫っているのに気付かなかったのも……

「少年っ! 逃げろ!」

「キラっ」

レフィの声と重なるもう一つの声を聞いて希螺は我に返る。

今の声は……

「カ……ノン?」

振り返ると、そこには掃除を終わらせ帰宅してきたのであろう華音が立っていた。

重なりあう複数の者の行動の中で、もっとも早く切り替えができたのは元種だった。

希螺に向かっていたその足を瞬時に華音の方へと向け、そのまま華音の細い首を捕らえていた。

驚愕に彩られた希螺と華音の顔をみたせいなのか、元種は笑い声にも似たうなり声をもらす。

「ポリス!
何してやがった!!」

「申し訳ありません!
制止を振り切って侵入されたようですっ」

レフィの怒鳴り声に、警官の一人が、声を震わせて応えた。
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