CAPTORS
「わるい」

苦笑して謝ると、よろしい、と満足そうに矢那は笑う。
そして、先程ベッドルームへと姿を消し、笑い声を響かせている弟たちの名を呼びながら彼らの元へと歩いていった。

「……俺にとっちゃ、お前も守る対象なんだからな、矢那」

矢那の背中をみつめながら、レフィは小さく小さく呟いた。

レフィにとって家族はなにより大切なものでなにと引き替えにしても守りたいものだった。

そう考えるのは、家族を失ったことがあるせいなのかもしれない。

確かなものなんて何一つありはしないと思った。けれどそれは自分がなにもせず、ただあるものに甘えていたために失っただけだった。

「……俺は……」

「ねぇ~、レフィ~、買い物に行こうよ~」

再び何かを呟こうと言葉を紡ぐが、矢那の呼びかけに応えたため中断されてしまった。

「……買い物?」

言葉を返すと、そう、と矢那が笑顔で頷いた。

「キラ君の身の回りの物揃えなきゃ、家具だけあっても生活できないでしょ?」
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