フェンス
『母さん?なんて?もう1回言って?』
『じゅ…な…か…で…』
『聞こえないよ。母さん。』
『17か…で…でて。』
俺はなんとなく母さんの言葉を読み取り春斗に伝えた。
『春斗!電波状態が悪くてよく聞こえないんだけど…母さんが17階で外に出ろって言ってるみたいなんだ。』
『これの外にでたら電波も回復するだろうから。1回出よう。』
『了解。』
17階に着きそーっと出口をあける。
中にはホテルの一室のような綺麗なワンルームがあった。
俺は人がいないか確認するとその部屋に入った。
少しおくれて春斗も部屋に入る。