フェンス
親父はスタスタと俺に歩み寄り強く強く抱きしめた。
『裕…辛い思いさせて悪かった。
本当にすまないと思ってる…こんな事に巻き込んでしまった事も謝りたいことは沢山ある…
…でも…もう一度…お前に逢えて良かった。』
親父も泣いているのだろうか…少し声が震えている。
数秒…親父は俺を抱き締めゆっくりと腕をゆるめた。
そして少し目元を袖で拭い話を始めた。
『すまない…お前に逢えて本当に嬉しいが再会を喜んでいる時間は無い…』
『うん、わかってるよ…これからどうするの?』
『……作戦を…実行する。』