フェンス
『イッ……』

秋斗のわき腹から血が溢れ出している。

陣野が撃った弾が背中から腹にかけて貫通していたのだ。

春斗は倉庫の中に重ねてあったコットンやガーゼで止血を行う。

『サンキュー…春斗。』

血の量からしても限界のはずなのに秋斗さんは春斗が心配しないように笑ってみせた。

『いってこい!春斗。いつでも俺達がついてる。お前はもう1人じゃない。』

『秋斗…死ぬなよ…』

『大丈夫。これぐらいじゃくたばらねぇよ。』

秋斗さんは研究室の右端に置かれた装置にむかって走りだした春斗にひらひらと手をふった。



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