フェンス
『ホワイトフェンスまで1㎞きったわ。セキュリティーが厳しくなるから気をつけて。』
『う…うん。後1㎞きったからセキュリティーが厳しくなるって。』
ぼーっとしていた俺は母さんの声でハッと我に返り、春斗のほうに向き直る。
『おっけー。』
『秋斗君、ホワイトフェンスに無事ついてるみたいね。
ホワイトフェンスの橋の下の地下水路、セキュリティーが解除されたわ。』
『橋の下の地下水路がセキュリティー解除されたって!』
俺は母さんに言われた通り春斗に伝える。
もうホワイトフェンスは目前。
『よし。着いたぞ。』
春斗はブレーキを踏み橋の近くの草むらに車を止めた。