本当の恋に 気づいた日



「風雅クン、私のことどう思ってるの?」



「…え?」



「変な意味じゃ無いよ?風雅クン、いつも私にはすごく素っ気ないから、私、何かしたかなーって」



「…いや、別に何も…」



「そう…?…じゃあ風雅クンは私に対して素っ気ないんじゃなくて、彼女さんにだけ優しいのね」



「え…俺、彼女なんて…」



「4月の23日、金曜日。風雅クン、彼女さんと歩いてたじゃない。大学の帰りに見たわよ?」



「4月…?…歩いてた……って……あ!」



斉藤佳奈と喫茶店に行った時か!



「思い出してもらえた?」



「…はい……彼女じゃ無いですけど……何で、日付まで…」


俺にとっては大事な日だったから覚えてるけど……。


でも、彼氏の義理の弟が彼女らしき人物と歩いていたって、別にこの人にとってそう重要な出来事では無いはずだけど……どうして日付まで覚えているんだ…?


すると彼女は俺の耳元に口を寄せて、言った。


「病気なのよ。気にしないで」



………病気…??


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