なんでも屋 神…第二幕
霧の中を彷徨う…それは直ぐに理解出来る。だが、あっさり終わるかもしれないという意味が、俺には理解出来ない。



「お前、本当は犯人の目星が付いてるんじゃないのか?」



難しい依頼なら、あっさり終わらせる方に希望の光を見出したい。誰だってそう思うのが普通だろう。



お互い殆ど同時に取り出したタバコ…同じ動作で火を付け、無音の空間にタバコの煙をくゆらせる。



「俄には信じがたい話しなんだ…少なくとも俺は信じちゃいない。このクラブには、共同出資者があと三人居る。」



奏を含めて四人…だからクラブ名が[four-rose]か。



その中の一人に犯人らしき人物が居る。それだけで依頼は随分楽になる筈だ。
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