なんでも屋 神…第二幕

第十章

デスクの上で、香ばしい厳選したコーヒー豆の湯気が踊っている。ノリの到着を待ち、五分が経過していた。



都合良くと言っては悪いが、マコは走り去る一葉を追いかけて行ってしまった…変な誤解も、彼奴なら説いてくれるだろう。



放置されていたカップに手を伸ばした時、兄ぃの子飼いである赤城から定時の連絡を受けた後、息急き切ったノリが事務所に駆け込んできた。



「大凡の事は掴めた筈だ。シノギの種類としては、先代時から変わらず力を前面に押し出した土木や不動産、その他はちょっとした闇金が基本だったが…。」



其処までを一息に話し終えたノリは、既に呼吸を整え終わっていたが、興奮の色が隠せないでいる。



「で？変化点は？」