なんでも屋 神…第二幕
奏の言う通り、俺の予想が間違っていなければ、その言葉以外に該当する表現は見当たらないだろう。



出資者を募り奏にプロデュースさせる。勿論、奏も出資者の一人なので、プロデュース料は払わなくて済む。そして、奏の経営権を安く買い叩く。



恐らく、最初から仕組まれていた事だろう。



そうでなければ、昨日の今日で即断は下せないだろう。



即断も立派な経営者には必要不可欠な才能だが、日向は間違いを犯した。



奏の飛び抜けたセンスは、これからも金を生み出す打ち出の小槌。それを切り捨てる事を英断とは言えない。無論、別な思惑が有れば別だが…。



「日向の事は俺も動いてみる。だから未だ諦めるな。」



どちらにしろ日向の背後は、クラブドラッグの件で洗わなければならなかった。



今度の一件で、奏も日向の事に対して協力的に成ってくれるだろう。
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