なんでも屋 神…第二幕
気が抜けて不意に道路へ視線を落とすと、ボディと同色のフルスモークにした、三菱の新型デリカが地下駐車場へと消える所だった。



「そんな…面接だけでもお願いします。」



携帯の向こうでは、マコの必死な形相が伺える震えた語尾。



記者じゃなく、役者に成った方が良かったんじゃないかな…。



「必要無いと言ったら無いんだ!さっさと帰れ!」



にべもない返事に流石のマコも堪えたのか、次の言葉が出て来ない様子。



しかし金城も、其処まで焦って帰す必要が有るのか?



「ノリ、今黒いデリカが入って行ったな。何階に上ったのか確かめてくれ。」
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