なんでも屋 神…第二幕
タクシーを降りたった先は、住宅街に並ぶ中の一軒家。



二階建ての住宅は、その全ての窓にカーテンが閉められていて、凡そ人の住んでいるとは感じ取れない。



「大さん、お疲れさま。」



段ボール一枚を手にしている大さんに、財布から取り出した一番大きい額の札を一枚手渡す。



「悪いのぉ神君。じゃが、こんな儂でもお役に立てて嬉しかったよ。出入りは昼に、一回きりじゃったよ。」



陸運局に走って貰ったノリから、デリカの住所を割り出し、兄ぃのマンションを出てから、大さんにコンタクトを取っていた。見張り役には適任の存在だ。



任務を終えた大さんは、段ボール一枚も重そうにして、角を削るように引きずり去っていく。
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