なんでも屋 神…第二幕
後の処理は赤城と萩に任せ、俺は右足を引きずるノリに肩を貸して、金城の悲鳴が残るVIPルームを後にした。



「…足を撃たれただけで取り乱すなんて、お前らしくもないな。」



確かにその通りだが、俺が招いた油断でノリが撃たれた。



そんな自分自身を、何より許せなかった。



「お前こそ何で俺を庇ったんだ?」



ノリは車のシートに身体を預け、痛みなど感じない素振りで瞼を閉じ、眠るように天井を向いている。



「…黒沢の兄貴の二の舞になったら、困るからな。もう、あんな思いは二度とごめんだ…。」
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